GoogleのChromeがサードパーティCookieを廃止。Webサイトへの影響は?
米Googleは2020年4月3日、Chromeの閲覧データの提供サービス「サードパーティCookie」をデフォルトでブロックする「SameSite Cookie」の適用を延期すると発表しました。新型コロナウィルスの感染拡大に伴う導入時の混乱を避けるための判断のようです。
Temporarily rolling back SameSite Cookie Changes
米Googleは、今後2年以内のサードパーティCookieのサービスの廃止を発表しています。今回は、サードパーティCookie廃止によるWebマーケティングへの影響を解説します。
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目次
サードパーティCookieとは
サードパーティCookieとは、消費者がアクセスしているWebサイト以外の、Webサイト上の閲覧履歴のことです。自社のWebサイト以外のサイトも横断して消費者の行動をトラッキングすることができるので、消費者の興味を分析することが可能です。
しかし、消費者のプライバシーを侵害する危険があるとして、将来的なサードパーティCookieの廃止が2020年1月に発表されました。
サードパーティCookieの廃止
消費者がアクセスしているWebサイト以外の閲覧履歴を営利目的で利用することはプライバシーを侵害しているとして、サードパーティCookieは度々問題になっていました。
そこで、Googleは2020年1月に、今後2年以内にChromeでのサードパーティCookieのサービス提供を廃止することを決定しました。GoogleがサードパーティCookie廃止に踏み込んだ背景としては、よりプライバシーが重視されたインターネットを目指す「Privacy Sandbox」という取り組みの発足が挙げられます。
サードパーティCookie排除の影響
では、サードパーティCookie排除によるGoogle広告への影響とWeb広告への影響をそれぞれみていきましょう。
Google広告への影響
サードパーティCookie廃止のGoogle広告への影響は小さいです。Webマーケティングに必須のGoogleアナリティクスやGoogle広告はGoogleの提供するサービスなので、ファーストパーティCookieに該当するからです。
Web広告全体への影響
Web広告では、主にバナー広告においてサードパーティCookieの情報が利用されることが多いため、サードパーティCookieの廃止は、Web広告全体に大きな影響を与えます。
例えば、ECサイトで閲覧していた商品が他のWebサイトのバナー広告に表示されていたという経験がある人は多いと思います。これは、サードパーティCookieの閲覧情報によって、ユーザーの興味のある商品を割り出して広告提供が行われているためです。このように、サードパーティCookieは特にWeb広告の手法として広く利用されています。ですので、サードパーティクッキー廃止に伴い、今まで通りのバナー広告のようなアドテクノロジーは通用しなくなります。
まとめ
今回は、GoogleのChromeによるサードパーティCookieのサービス提供終了について紹介しました。今後もプライバシー保護の観点から、Webマーケティングサービスの規制の広がりが予想されています。
この記事の著者
ITRA株式会社
官公庁や大手企業を中心とした大規模なWebサイトを総合的にプロデュースするWeb制作会社。デザインからシステム、サーバーまでWebサイトに関わるお客様の悩みを解決します。