魅力ある採用サイト制作のポイントや含むべきコンテンツを紹介!
企業がほしいと感じる人材を獲得するためには、採用サイトを企業の魅力を充分に伝えられるもので、かつ必要な情報が揃っているものにする必要があります。採用サイトを適切に制作して運用していくことは、応募者の増加だけでなく、企業と求職者のミスマッチをなくすことにつながるので、企業の社風や求める人物像に合わせた採用サイトを制作しましょう。
今回は、企業の魅力を伝えられる採用サイトを制作するために、採用サイトの基礎やメリット、求職者の求める情報や採用サイトに含むべきコンテンツを紹介します。
ハイブリッド型受講を可能に。医療団体に特化した研修管理システム。
https://manaable.com/
manaable(マナブル)は、利用ユーザー数25万人を突破した医療団体向け研修管理システムです。会員や研修から決済・受講・アンケートまで、研修管理に必要な機能を網羅。あらゆる業務の一元管理を可能にしたシステムだからこそ、お客様に合わせた革新的で最適な研修体制をご提供します。
目次
採用サイトとは?
採用サイトとは、求職者だけをターゲットにした、採用情報専用のWebサイトのことです。企業のコーポレートサイトとは別に、採用情報だけの独立したWebサイトを制作することで、コーポレートサイトの訪問者の中から求職者だけを、採用サイトに流入させることができます。
また、様々な企業の採用情報を集めた「リクナビ」や「マイナビ」などの他社のまとめサイトでは会社情報や求人情報のデザインや文章量が単一になってしまい、魅力が伝わりにくくなります。しかし、採用サイトは企業のカラーを全面に出してアピールすることが可能です。
企業の採用サイトの役割
企業の採用サイトは、主に就職情報サイトから興味を持った求職者や、元々その企業の関心のある求職者が訪れることが多いです。そのような求職者は、就職情報サイトからは感じ取れない、企業の社風など雰囲気を知るために企業の採用サイトに訪れています。
そのため、企業はどのようなコンテンツをどのようなレイアウトにするのか、写真や動画をどう挿入するかなど、採用サイトの構成自体にも企業の特色を全面に出す必要があります。さらに企業が社会に向けてアピールしたい内容ではなく、求職者が知りたいと思っている情報を豊富に盛り込むことが重要です。
採用サイトの事例
ではここから採用サイトの事例をご紹介します。事例として、弊社ITRAが制作に携わった企業を2社紹介します。
株式会社ビデオリサーチ
1社目は、メディアリサーチサービスを行っている「株式会社ビデオリサーチ」です。ビデオリサーチの採用サイトでは、メインビジュアルで社員の写真が目に飛び込んでくるようなデザインになっています。実際に働いている社員の顔を見せることで、企業の雰囲気がイメージしやすくなります。また、ポップな色合いとイラストで、親しみやすい印象を与えています。
株式会社ビデオリサーチ 採用サイト
株式会社インターネット・ビジネス・ジャパン
2社目は、制作・教育・人材サービスを提供している「株式会社インターネット・ビジネス・ジャパン」(以下IBJ)です。海外に支店が多く、歴史の長いIBJの「歴史の流れ」を、メインビジュアルの左側に沿革が流れてくるデザインで表現しています。また、実際の会社の雰囲気を伝えるために、社員の写真や動画を数多く撮影し、掲載しています。
株式会社IBJ 採用サイト
このように採用サイトは、企業によって全くカラーが異なります。企業の魅力を伝えるためには、紹介した採用サイトのように、デザインを見ただけで、企業の特徴が捉えられるようにすることが必要です。企業のカラーをWebサイトに投影するポイントは、全体的なWebサイトの方向性の軸を定めることです。
採用サイト制作のメリット
採用サイト制作の主なメリットを4つ紹介します。
1. 求職者が情報を手に入れやすくなる
採用サイトにアクセスするだけで、求職者の求める情報を不足なく入手できるWebサイトを制作すれば、求職者にストレスを与えません。求職者は就職活動に当たって、様々な企業の求人情報を調べ、比較しています。採用サイトにアクセスした求職者は、その企業に興味がある人がほとんどですが、採用サイトにアクセスしても、掲載されている情報が少なければ、求職者の興味は半減してしまうでしょう。
2. 企業の理念や社風を正確に伝える
採用サイトは、トップページでは企業の理念や社風をビジュアルとキャッチコピーで伝え、企業の理念や社風に魅力を感じた求職者を選別することができます。他社のまとめサイトであれば、少ない文章だけで求職者の目に止まるようにしなければなりません。しかし採用サイトであれば、社長からのメッセージや仕事内容、文化や社員へのインタビューなどのページを制作して、企業の理念や社風を多方面から最大限表現することができます。
3. 大胆なデザインで話題を呼ぶ
採用サイト印象的で話題性のあるデザインをすることで、多くの人の注目を集めることができます。近年の採用サイトのデザインの特徴は、大胆なトップページのデザインです。見る人の印象に残るように社風をアピールすることで、革新的なイメージを与えることもできます。たとえば、全面に動画やアニメーションを使用したり、短文のキャッチコピーで社風を表現したりと、一度見たら忘れない印象を植え付ける採用サイトが多いです。
4. 企業と求職者とのミスマッチを少なくする
採用サイトで企業の求める人物像を正確に伝えることで、採用に至る人材が厳選されるので、入社後のミスマッチが軽減されます。採用サイトに企業のカラーを全面に出し、仕事内容を詳しく明記することで、求職者に自分がこの企業で働いている姿を想像しやすいようにすることができます。企業のカラーを採用サイトから知って応募した求職者は、企業の社風にあった求職者であることが多く、採用時のコスト削減や内定辞退率や早期辞職者の減少が見込めます。
求職者の求める情報 トップ5
企業が採用サイトを制作するうえで大切なのは、本当に求職者が求めている情報を正確に提供することです。採用サイトに含めるべきコンテンツを紹介する前に、実際に求職者が求める情報の上位5つをそれぞれ紹介します。
それぞれの数値は、以下のデータを参照しました。
キャリタス就職2020 株式会社ディスコ キャリタスリサーチ
1位:実際の仕事内容 82.5%
実際の仕事内容は、求職者の8割が知りたい情報としています。求職者の内、特に学生は就業経験がないことから、実際にはどのような業務をすることになるのかが想像しにくいです。そのため、学生などがより具体的に実際の仕事内容を想像させ、自分がその仕事をしているイメージを膨らませられる採用サイトは親切であり、魅力的に映るでしょう。
2位:社風 66.5%
求職者の求める情報の2位には社風が挙げられています。社風は企業の大まかなイメージをになっており、自分がその社風にマッチしそうかどうかは入社後の自分の居心地にも関わるので、重視されるポイントです。
3位:求める人材像 55.4%
求職者が求める情報として、求める人材像も上位に挙げられています。求める人材像は、自分がその企業に入社したら企業で活躍できそうかどうかの判断や、エントリーシートや面接などの、選考を踏まえた企業研究の参考として有効な情報です。
4位:給与水準・平均年収 53.9%
給与水準・平均年収は求職者の求める情報の4位にランクインしています。求職者が実際に企業で働いた対価に満足できるかに関わる注目度の高い情報であるだけでなく、インセンティブや昇給の有無、評価制度の詳細を記載することや、初任給の数字に残業代が含まれているかなどは、求職者にとってその企業の誠実さを図る判断材料となります。
そのため、このような給与の詳細を明らかにせずに入社後に詳細を公開するなどの行為は、企業のイメージを下げるだけでなく、入社後に早期離職する求職者を増やす結果となってしまうかもしれません。
5位:他社と比べた強み弱み 53.0%
他社と比べた強み弱みは、求職者にとって選考を見据えた企業研究に活用できるという点で、求職者の求める情報の上位にランクインしています。採用サイトに自社の強みや弱みが隠さずに記載してあると、求職者はこの企業でなくてはならない理由や企業の選考に繋がる企業研究、志望理由の差別化に役立てることが可能です。
1社ごとに異なる志望理由を持って応募してくる求職者は少ないのが現状である中、採用サイトに他社との強み・弱みのアピールがあれば、求職者は本当にその企業に入社したいという思いを強くすることができます。
採用サイトに含むべきコンテンツ
では、実際に採用サイトに含むべきコンテンツはどのようなものか、それらのコンテンツは何の目的で制作するのかをそれぞれ紹介します。
会社紹介
会社についての基本情報を紹介します。多くは、企業理念や代表メッセージ、事業内容、会社概要などのコンテンツを含みます。企業の情報をわかりやすく紹介すれば、社会全体の中での企業のポジションや、企業の一員となることの価値、働きがいを見つけ出しやすくなります。
社風・企業文化
社風や企業のビジョンをありのままに示すことで、求職者に働く環境が正確に伝わり、実際に自分がこの企業の一員になる姿を想像しやすくなります。求職者が求める情報トップ5にも入っているように、企業ならではの社風は、就職情報サイトではなかなか伝えることができないので、採用サイトという場を活用して表現するべきです。
また、写真や動画を使って、会社の雰囲気を目に見えるように伝えたり、インフォグラフィックスを使って、数値で業績成長推移や従業員数推移、男女比などを紹介することも大切です。
実際の社風を最大限そのまま伝えることで、自社の社風に共感した求職者だけがエントリーするようになります。企業のありのままを掲載することは、その分社風に共感できない求職者の応募を減らすことにもつながりますが、内定につながる求職者を確保し、それ以外の求職者をふるいにかけることができるので、選考が効率化できるでしょう。
インタビュー
インタビューには「社員紹介」や、学生が注目する「先輩の声」のページを含みます。各業種の社員紹介では、どのような社員がいるのかを知らせるだけでなく、社員の新卒・中途を問わず、企業を選んだ理由やそれぞれの今後のビジョンを伝えます。社員紹介の情報をモデルケースとして捉えることで、求職者は企業と自分がマッチしているかを感じ取ることができるだけでなく、求める人物像を自然に、かつ具体的に伝えることが可能です。
多くの求職者の知りたい情報でもある「求める人材像」を正確に表現することで、求職者は自分がその理想像に合っているのかを予想することができます。企業の求める人材像に合っていると考える求職者が多くエントリーするようになり、入社後に大いに活躍する人材の獲得にもつながります。
応募要項・職種詳細
応募要項や業種紹介は、採用サイト制作の主旨となる採用情報の紹介です。まず応募要項は応募している業種や条件を明確に示すことで、提示した条件で働きたいと思う人材だけが応募するように促し、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
職種詳細は、複合的な事業を展開している企業では、職種ごとにページを分けることもあります。求職者の求める情報にもランクインしている実際の仕事内容は、求職者自ら個々の企業を調査しなければ得ることができない情報です。採用業種の分け方は企業によって違うことが多く、募集業種にどのような仕事が含まれているかを明確に記載することで、企業が社員に求める仕事内容を求職者が確認できるようにしましょう。
各部署で実際に働いている社員へのインタビューを掲載したり、部門ごとにページを分けて写真や動画をたくさん乗せるなどして、目に見えてわかりやすく、業務内容を紹介することが可能です。
選考ステップ
選考ステップでは、求職者が応募した際の採用までの流れを伝えます。プレエントリーやテストの有無、グループディスカッションや面接の回数を明示しておくことで、求職者スケジュールを立てやすくすることができます。大体の選考の流れがイメージできれば、複数企業の面接を受ける求職者に好印象であるので、応募者の増加も見込めます。
給与
初任給や月収、年収を記載しておくことで、実際に企業で働きたいと思う求職者をふるいにかけることができます。入社後に給与への不満を持たれることは、転職の原因ともなります。大体であっても、最低限の給与などを明記しておくことは求職者からの信頼にもつながります。さらに、給与のほかに昇給や賞与の時期、評価制度の詳細を記載することや、初任給の数字に残業代が含まれているかなど給与の詳細を明らかにしていれば、入社後に早期離職する求職者を減らすこともできます。
求職者が求める情報にもランクインしているように、求職者が応募する企業を決める上で、給与や平均年収といった情報は、志望条件に含まれることが多いです。自分がその企業に就職した際に業務内容に相当するの対価が得られるとわかれば、求職者の働く意欲は大きく変化するでしょう。
福利厚生
福利厚生では、社会保険や退職金など、基本的な情報を提供します。有給休暇や産前・産後休暇、育児休暇がどれだけとれるのかは、仕事とプライベートが両立できるかどうかの判断の大きなポイントとなります。
キャリアパス
キャリアパスはキャリアアップの過程や必要水準を明確にしたものです。求職者にとって、どのようなキャリアが積めるか、どのように仕事の成果が評価されるのかは、重要なポイントです。出世のスピードや給与がどのように上がるのかを紹介すれば、求職者は具体的なイメージを持つことができます。
よくある質問
よくある質問では、求職者から受けることが多い質問をまとめます。求職者側の問い合わせの手間を減らすだけではなく、企業の問い合わせへの返答の負担を削減することができます。
採用サイトのリニューアル時期
採用サイトは毎年最新の情報に更新するだけでなく、Webサイトのデザインが古くならないように定期的にリニューアルする必要があります。しかし、そのリニューアル時期はいつ頃が良いのでしょうか。新卒募集の場合、例年多くの学生が採用サイトを見始める時期より前に新しい採用サイトを完成させておくことがおすすめです。
採用サイトが最も多くみられるのは3月
キャリタス就活 2020「採用ホームページに関する調査」によると、採用ホームページを閲覧した時期を複数回答で尋ねた結果最も採用サイトが多くみられていたのは3月でした。就職広報が解禁の3月前後が閲覧のピークとなっており、採用広報活動の一環として3月以前のリニューアルが賢明でしょう。
採用サイトの今後のポイント
今後の採用サイトのあり方には何が求められているのでしょうか。最後に今後、採用サイトを運用していく上で気を付けるべきポイントを2つ紹介します。
採用サイトの頻繁なリニューアル
採用サイトは「先輩の声」や「社員インタビュー」などの項目や福利厚生・給与などの情報を含んでいるため、インタビューした社員が辞職した場合や、応募要項が変更となった場合いは定期的に最新の情報に更新する必要があります。さらに、採用サイトが古いデザインになっていると企業全体のイメージも悪くなってしまうので、3年おきほどの頻度で採用サイトをリニューアルすると良いでしょう。
採用サイトのスマホ対応
求職者が企業の採用サイトを見る際に使用されるデバイスは、スマホが48.9%と約半数でした。企業の採用サイトだけでなく、コーポレートサイトでも、スマホ対応の必要性が高まっています。
参考:キャリタス就職2020 株式会社ディスコ キャリタスリサーチ
まとめ
今回は、採用サイト制作のメリットやポイントを紹介しました。最近では、スマートフォン対応や会員制のマイページなど、求職者にとって使いやすい採用サイトが増えています。また、印象的なトップページで話題を呼ぶ採用サイトも数多く出てきているので、企業の雰囲気を最大限に伝えて求職者の目に留まる、記憶に残る採用サイトが求められるでしょう。
この記事の著者
ITRA株式会社
官公庁や大手企業を中心とした大規模なWebサイトを総合的にプロデュースするWeb制作会社。デザインからシステム、サーバーまでWebサイトに関わるお客様の悩みを解決します。