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社内研修の種類とポイント・オンライン研修とは?

社内研修を企画する際、どのようなポイントに注意して企画すればよいのか分からないことはありませんか?またコロナ禍において、オンラインでの社内研修を検討している方も多いのではないでしょうか?今回は、予定している研修参加者や内容・目標に合った研修企画のポイントや、オンライン研修システムの機能をご紹介します。ぜひ最後まで読んで、研修企画のご参考にしてみてください。

社内研修について

目次

社内研修3つの種類とは?

一言で「社内研修」と言っても、社内研修には以下の3つの種類があります。

  • OJT(On the Job Training)
  • Off-JT(Off the Job Training)
  • オンライン研修

以下で各研修の定義や企画する際のポイント、注意点などをご紹介します。

社内研修「OJT」とは?

OJTとはOn the Job Training の略で、研修対象者(トレーニー)が実際に業務を行いながら、トレーナーが指導していくアウトプット型の研修のことです。OJTを企画する際には、教育方法、目的などを明確にすることやトレーナーの選定がポイントとなります。OJTは新入社員や部署に配属されたばかりの人が対象となることが多いです。開催期間は短期、長期のどちらもあるため、内容や目的に合った期間を設定することをおすすめします。

OJTの手順・企画ポイント紹介

では、OJTを実際に企画する際に、どのような点を明確に設定すればよいのでしょうか?以下でOJTを企画する際に決定することやポイントをご紹介します。

①目標の具体化

OJTでは、新入社員や部署・施設が変わり、新しく業務を覚える必要のある方が研修を受ける対象者(トレーニー)となるケースが多いです。そのため、OJTを企画する際には、トレーニーの担当予定の業務を考慮し目標を設定する必要があります。また、目標は「スキルを上げる」や「業務を遂行できるようになる」など抽象的な内容ではなく、期限や内容を具体化することが大切です。

以下で、トレーニーが経理業務を行う場合の目標例を挙げました。

内容 覚えること 期限
従業員の給料計算 計算方法 1ヵ月後
伝票の記帳 記帳の場所
記帳方法
記帳の管理上の注意
3ヵ月後

上記の表のように具体的な期限や内容を一覧でまとめると、進捗管理や研修の反省を行いやすくなります。この際、トレー二―の能力や経歴を考慮し無理のない目標を設定します。

②教育方法・トレーナーの決定

具体的な目標を設定した後は、教育方法や研修を担当するトレーナーを決定します。教育方法の例としては、「トレーナーが手本をみせる→トレーニーが実践する→トレーナーによるアドバイス」といったサイクル形式が挙げられます。

トレーナーを決定する際には、トレーナーの能力やトレーニーとの関係性を考慮します。トレーナーとトレーニーが初対面の場合や、信頼関係が構築できていない場合には、研修前にオリエンテーションや面談を行い、トレーニーが疑問点を質問しやすい環境を整える必要があります。また、トレーナーへの事前研修を行い、トレーニングスキルをアップすることも有効です

③スケジューリング

トレーナーが決定した後は、研修を行う期間や時間帯を決定します。短期研修と長期研修のどちらを行うのかを決定したあとで、トレーナーの予定や目標の達成期限を考慮してスケジューリングを行います。また、トレーニーが質問できる代役を決めておくと、トレーナーが出張等で不在の場合でもトレーニーが業務を遂行することができます。

④アンケート・事後課題

研修が終了したあとは、目標の達成状況や研修内容の反省を行います。トレーニーに研修内容や実施期間、トレーナーの能力などを問うアンケートを実施することで、研修の改善点や効果のあったトレーニング内容などを知ることができます。また事後課題を行うことで、トレーニーが実際にスキルアップした分野の把握や、研修前との能力の比較に役立てることができます。

社内研修「Off-JT」とは?

Off-JTとは「Off the Job Training」の略で、業務から離れて行う社内研修の典型的なインプット型の研修のことです。Off-JTを企画する際には、対象となるトレーニーのレベルを考慮した内容を設定すること、目標や研修内容に合った研修形式を選定することがポイントとなります。

Off-JTの手順紹介・企画ポイント

では、Off-JTを実際に企画する際に、どのような点に留意すればよいのでしょうか?企画の手順とポイントをご紹介します。

①研修の対象者の確認

研修を企画する際、最初に研修受講者のレベルや職種を確認します。トレーニーの分類としては、以下の表のように「新人社員、中堅社員、管理職」などが挙げられます。Off-JTはOJTとは異なるインプット型の研修であり、1人1人に合った研修内容を設定することができないため、対象となる受講者のレベルを具体的に選定する必要があります。以下で、受講者の分類と研修例を表にまとめました。

受講者 研修内容
新入社員・新人 ビジネスマナー講習会、PCスキル向上研修
中堅社員 コンプライアンス研修、課題解決能力の向上研修
リーダー・管理職社員 チームビルディング研修、リスクマネジメント研修、人材育成講習会

②課題の発見、設定

研修を受講する対象のレベルを設定した後は、現状を分析して課題を洗い出します。例えば新入社員のPCスキルが低い場合は、ショートカットキーやフォルダ整理方法、Officeソフトの基本的な使い方など、改善点を具体的に抽出します。また、課題を設定する際には「PCスキルを上げる」や「リスクマネジメントを考える」などの抽象的なゴールを掲げないように注意しましょう。

③内容・実施形式・講師の決定

課題を設定した後は、研修の内容・実施形式・講師を決定します。Off-JTは短期研修となることが多いため、研修内容は増やしすぎないように注意します。
主な実施形式は講義形式・ワークショップ・ディスカッションの3つです。研修の内容や目的によって有効な実施形式が異なるため、以下の表を参考に考えてみてください。

研修の形式 説明
講義形式 大学の講義などのように、講師が現状の課題や課題解決方法を伝える形式。伝授する内容と受講生が多い場合に有効。
ワークショップ 受講者が能動的に参加する形式。他の受講生との意見交換や、ロールプレイング形式での実践などを行う。
ディスカッション ある課題に対し、予めつくったチーム内で役割分担や話し合いを行う形式。チームワークや協調性を養うことができる。

また、講師は実施内容や形式を考慮して決定します。特に少人数で行うワークショップやディスカッションでは、講師が受講生に積極的に話しかけることで、議論を深める役割を果たします。講師のスキルや性格等も加味して選定することで、研修の質を高めることができます。

④スケジューリング

実施形式や講師が決定した後は、実施の予定調整や実施場所の選定・確保を行います。特に講師が遠方から来る場合は、交通機関や宿泊施設等の手配を行う必要があるため、出来るだけ早く日程調整を行いましょう。

⑤会場開催:場所・備品の確保

社外の公共ホールなどで研修を実施する場合は、使用予定日の数か月前から予約が必要なことがあるため、会場の予約を忘れないようにしましょう。会場で開催する際は、講師が使用するマイクやプロジェクターの用意、受付ブースの設置などを行う必要があります。場所の確保だけでなく、備品や会場設営についても決定しましょう。

⑥オンライン開催:形式やツールの決定

オンラインで研修を行う場合は、講師や受講者がリアルタイムで参加する「ライブ形式」と受講生が録画された動画を好きな時間に視聴する「オンデマンド形式(e-ラーニング形式)」があります。ワークショップやディスカッションは受講生同士が会話する必要があるため、ライブ形式で開催します。一方で講義形式の研修は、リアルタイムでの質疑応答などを行う場合はライブ形式で行います。

また、どのWeb会議ツールや動画配信ツールを使用するのかを決めます。例えば、ライブ形式ではZoomやMicrosoft teams、オンデマンド形式ではYoutubeやVimeoなどがあります。詳しくは以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

⑦アンケート・事後課題

研修が終わった後、受講生にアンケートや事後課題を行ってもらうことで、研修内容等についての意見や受講生の理解度・成長度を知ることができます。また講師にもアンケートをとることで、講師が実施しやすい形式であったかどうか、受講生のレベルに見合っていたか、などを知ることが出来ます。次回以降の社内研修をより充実させるためにも、アンケートや事後課題はぜひ行ってください。

オンライン社内研修とは?

オンライン社内研修とは、受講者が実際に研修会場に行くことなく、インターネットを通して研修に参加する研修のことです。講師も自宅などから配信するケースと、講師は研修会場から動画を配信し、受講生は家などで受講するケースがあります。

オンライン研修には、「Web会議ツール」という自分の映像を写したり自分の画面を共有しながら相手と通話ができる、いわゆるビジネスに特化したビデオ通話ツールを使用することが多いです。ZoomやMicrosoft TeamsなどがWeb会議ツールにあたります。

オンライン社内研修のメリット

では、オンライン社内研修にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?

  • 交通費、宿泊費などのコストを削減できる
  • 場所の確保が不要、または省スペースでの開催が可能
  • オンデマンド形式では、受講者が好きな時間に受講できる
  • 挙手機能、投票機能などWeb会議ツールの機能を活用できる

オンライン研修には、上記のようなメリットがあります。こうしたメリットを生かすことで、会場で開催するよりもコストを削減できる場合があります。

また、「Zoom」というWeb会議ツールでは、有料のプランに変更することで更に多くの機能やサポートが利用できます。詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

オンライン社内研修のデメリット

次に、オンライン研修のデメリットとその解決策をみていきましょう。

  • 回線接続が安定せず、研修の進行が止まったり受講生が参加できなくなったりする
  • 画面共有や挙手機能など、Web会議ツールの機能に慣れる必要がある
  • グループディスカッションやチーム内の意見交換の雰囲気が分かりにくい

上記のデメリットの対策として、

  • Zoomなど、大人数が同時に参加しても回線接続が安定するツールを選定し使用する
  • 事前にマニュアルなどを配布する。可能であれば練習の時間もつくる
  • Zoomのホワイトボード画面など、参加者が自由に書き込むことができる画面を共有し、意見交換を行う。また、チャット機能を用いて意見やファイルを共有する

このように、オンライン研修にはメリット・デメリットがあります。また、デメリットも対策を検討することで解決できる場合があります。研修の内容や参加人数、講師のスキル等を考慮して、オンラインで行うかどうかを決定しましょう。

オンライン研修サービスの機能紹介

オンライン研修サービスを導入すると、どのような機能が活用できるのでしょうか?ここでは2つの機能をご紹介します。

参加者の申込受付・管理

オンライン研修サービスを導入すると、参加者の申込受付や参加者の管理を行うことができます。参加申し込みをした方が参加をキャンセルした場合も、参加者の状態を一覧で確認できます。また出席確認機能を活用して、参加者が研修に参加したかどうか一覧で確認することも可能です。

アンケート・課題

アンケートや課題はGoogleフォームなどでも行うことができますが、オンライン研修サービスではより充実した機能を利用することが出来ます。例えば、回答を一覧で表示する機能、参加者ごとの回答状況を把握できる機能などです。
また、サービスによっては課題の合格者にのみ研修の修了書を発行することも可能です。

研修運営サービス『manaable』とは?

社内研修を行う際、参加者の管理やアンケート・課題の設定が煩雑で業務が滞ったことはありませんか?
ITRA株式会社では、そのような悩みを解決する研修運営サービス『manaable』(マナブル)を開発・運営しています。『manaable』では、申込から決済、受講、アンケートや課題提出まで、研修運営で必要な機能をすべて備えています。以下の画像は、研修の開催から受講後にかけてmanaableで行えるステップです。

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manaableでは団体申し込みが可能!

社内研修に参加申し込みをする際、部署の所属員や新入社員をまとめて参加申し込みしたい、と思ったことはありませんか?
manaableでは、団体ごとに研修の参加申し込みを行うことが可能です。例えば、1つの大学の部署が団体申込をした場合、部署の所属員として登録している方は自動的に参加申し込みが行われます。また、団体代表者は団体員の学会参加状況(未受講、受講済みなど)を把握することができます。

他にも、オンライン研修に必要なたくさんの機能を備えています。詳しくは以下のリンクを確認してみてください。

一部機能を紹介します。

また、manaableには体験版もあるため、オンライン社内研修を開催する際にぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回は、OJT研修やOff-JT研修を行う際のポイント、オンラインで社内研修を行う場合のメリットやオンライン研修サービスについてご紹介しました!社内研修を企画する際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事の著者

itra
ITRA株式会社

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